炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム)
洗濯ソーダは炭酸ナトリウムで、苛性ソーダよりはるかに弱いアルカリです。洗濯用に粉末またはソーダ結晶として売られています。石けん作りでは、削った石けんと混ぜて粉末洗剤にします。油脂を石けんに変えることはできず、できたての石けんの表面にできた場合は、ソーダアッシュと呼ばれる白い粉吹きになります。
- H319 Causes serious eye irritation
Harmonised classification in Annex VI of Regulation (EC) No 1272/2008 (CLP), index number 011-005-00-2: Eye Irrit. 2.
識別情報
Sodium Carbonate
- 化学式
- Na2CO3 (anhydrous); Na2CO3·10H2O (crystals)
- CAS
- 497-19-8, 6132-02-1
- EC
- 207-838-8
- 別名
- sodium carbonate, soda crystals, soda ash, E 500
ガイド
洗濯ソーダとは
洗濯ソーダは炭酸ナトリウム、つまり水酸化ナトリウムが二酸化炭素を取り込んでできる塩です。主に二つの形で売られています。無水物の粉末は工業的にはソーダ灰(ソーダアッシュ)と呼ばれ、ほぼ純粋な炭酸塩で、空気中の水分を少しずつ吸います。ソーダ結晶は十水和物で、Simmons and Appletonが1908年に記録したとおり、重さの62.9%が結晶水です。乾いた空気中では水分を失い、崩れて粉になります。EUの食品添加物規格は、無水物、一水和物、十水和物をE 500 (i)という一つの項目で扱っています。
レシピがどちらか一方の形を前提に書かれている場合、この違いが重要になります。ソーダ結晶は重さの37%しか炭酸ナトリウムではないので、粉末と同じ働きをさせるには約2.7倍の量の結晶が必要です。Arm & Hammerの洗濯ソーダは炭酸ナトリウムそのもので、安全データシートでは60〜100%です。ソーダ結晶として売られているものは十水和物です。手元にあるのがどちらか、ラベルで確認してください。
粉末洗剤での使い方
粉石けんの歴史は古く、Simmons and Appletonは、石けんにソーダ灰やソーダ結晶を混ぜた粉末として説明しています。今でも家庭の石けん作りでは、熟成させた洗濯用石けんを削り、洗濯ソーダと混ぜます。炭酸塩が役に立つのは、硬水に対処できるからです。カルシウムを水に溶けない炭酸カルシウムとして取り除き、その分だけ多くの石けんが洗浄に使えるようになります。洗剤メーカーはこれを沈殿型ビルダーと呼んでいます。ただし、完全な解決策ではありません。Lever Brothersの特許は、炭酸塩だけでよく洗えるところまでカルシウムを減らせることはめったになく、生じたチョーク(炭酸カルシウム)が洗った布に残ることがあると記しています。
また、洗濯液を強いアルカリ性にします。安全データシートではpH 11.4です。そのため羊毛業界は、ウールには石けんとソーダではなく、穏やかな中性洗剤を勧めています。固形の洗濯用石けんと粉末洗剤、そしてホウ砂を入れない理由は、洗濯用石けんのガイドにあります。
取り扱い
炭酸ナトリウムは苛性ソーダよりはるかに穏やかですが、無害ではありません。EUの調和分類は強い眼刺激(H319)で、感嘆符のピクトグラムと注意喚起語「警告」が付きます。ある製造元の安全データシートは、繰り返しまたは長時間皮膚に触れると刺激を起こすおそれがあるとして、手袋と保護メガネの着用を勧めています。削ったり混ぜたりするのは粉が舞わない場所で行い、容器にはラベルを貼って子どもの手の届かないところに置き、粉が目に入ったら多量の水ですすいでください。
苛性ソーダの代わりにならない理由
洗濯ソーダはアルカリで、見た目も苛性ソーダによく似ているため、これで石けんが作れるのかと尋ねられることがあります。作れません。Simmons and Appletonは1908年にはっきりと書いています。ソーダとカリの炭酸塩は、苛性アルカリよりかなり安価だが、「中性脂肪の実際の鹸化には使えない」。工場で炭酸塩を使ったのは、すでにグリセリンから分離された脂肪酸に対してだけでした。油脂と洗濯ソーダを混ぜても、石けんにはなりません。
石けんの中に炭酸塩を入れるのは別の話です。工場では石けんを締めて硬くするために少量加えており、Simmons and Appletonは、多すぎると石けんがもろくなり、表面に白い粉が吹く白華(エフロレッセンス)を起こすと警告しています。
ソーダアッシュ:できたての石けんに出る洗濯ソーダ
できたてのコールドプロセス石けんにできることがある白い膜は、これと同じ物質です。表面の未反応の苛性ソーダが空気中の二酸化炭素に触れると、炭酸ナトリウムになります(2 NaOH + CO₂ → Na₂CO₃ + H₂O)。最初の一、二日のうちに、空気に触れる部分だけにでき、害はありません。炭酸ナトリウムはよく溶け、25°Cで水100 gに30.7 g溶けるので、スチーマーを当てるかさっとすすげば取れます。アルコールには溶けません。型に蓋をする、型の中の石けんを保温する、水を少し減らすといった方法で出にくくなり、それぞれについてはソーダアッシュのガイドで説明しています。
出典
各数値の根拠となる引用と各出典の注記は、英語のページに出典の原文のまま掲載しています。翻訳した引用は元の文書と照合できないためです。
- Regulation (EC) No 1272/2008 on classification, labelling and packaging of substances and mixtures (CLP) , European Union (2008)
- Sodium carbonate (CID 10340) and sodium carbonate decahydrate (CID 151402) , PubChem, US National Library of Medicine
- Commission Regulation (EU) No 231/2012 laying down specifications for food additives: E 500 (i) Sodium carbonate , European Union (2012)
- The Handbook of Soap Manufacture , W. H. Simmons and H. A. Appleton, Scott, Greenwood & Son (Project Gutenberg edition) (1908)
- Arm & Hammer Super Washing Soda, Safety Data Sheet , Church & Dwight Co. (2015)
- Fabric washing process and detergent composition for use therein (US 4,530,774) , Lever Brothers Co. (1985)
- Best detergent to use when washing wool , The Woolmark Company