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石けんのラベル表示:米国・EU・英国・カナダの表示ルール

同じ石けんでも、ある国では消費者製品、隣の国では化粧品になり、ラベルはそれぞれの国で異なる規則に従います。販売する場所で自分の石けんが法律上何にあたるかを見極めれば、ラベルのほかの部分はそこから決まります。

無地のクラフト紙の帯を巻いた手作り石けんと、何も印刷していない白いラベル用紙の束、綿のひもの巻き。背景はコバルトブルー

要点

  • 米国では、大部分が脂肪酸のアルカリ塩でできていて石けんとしてのみ販売される真の石けんは、化粧品ではありません。ラベルに必要なのは、それが何であるか、誰がどこで作っているか、そしてオンスとグラムで書いた正味重量です。
  • 米国向けの石けんに保湿や消臭をうたうと、成分リストの必要な化粧品になります。殺菌をうたえば米国では医薬品になり、にきびや湿疹を治すとうたえば、ここで取り上げるどの市場でも医薬品になります。
  • EU、グレートブリテン、カナダでは、石けんはすべて化粧品です。EUとグレートブリテンはラベルに七つの表示事項を求め、カナダは英語とフランス語での表示を求めます。
  • 香料アレルゲンは、洗い流す製品の0.01%を超えると、Parfumと並べて名称を記載します。EUでは2026年8月1日以降に上市する製品で81項目、グレートブリテンは24項目で、カナダは独自の日程でEUのリストに従います。
  • ラベル作成ツールは数値を算出し、各表示事項がそろっているかを確認します。印刷されるのは安全性評価者や規制当局に見てもらうための下書きであり、決して規則に適合したラベルではありません。
このページの内容

石けんのラベルは、二つの役割を同時に果たさなければなりません。買う人に何を買うのかを伝えることと、販売する場所の規則を満たすことです。難しいのは二つ目のほうです。規則は国境を越えるたびに変わり、しかもどの規則も、作り手にしか答えられない問いから始まるからです。この石けんは、法律上何にあたるのか。

法律上、石けんは何にあたるか

販売する場所 石けんは何にあたるか ラベルが従う規則
米国 真の石けんは化粧品ではない。化粧品としての効能をうたえば化粧品、病気についての効能をうたえば医薬品 真の石けんはFTCの包装規則、化粧品や医薬品はFDAの規則
EUと北アイルランド 常に化粧品 規則(EC)No 1223/2009第19条
グレートブリテン 常に化粧品 グレートブリテンが独自に引き継いだ同じ規則
カナダ 常に化粧品 化粧品規則(Cosmetic Regulations)と消費者包装・表示規則(Consumer Packaging and Labelling Regulations)

医薬品としての効能や病気についての効能をうたうと、これらすべての市場で答えが変わります。下の効能表示の節を参照してください。

米国だけが例外です。米国の食品医薬品法は化粧品を定義したうえで、この用語は「石けんを含まない」(“shall not include soap”)と定めています。そしてFDAが製品を石けんとして扱うのは、二つの条件を満たす場合だけです。「製品の不揮発性物質の大部分が脂肪酸のアルカリ塩からなり、その物品の洗浄性がアルカリと脂肪酸の化合物によるものである」(“the bulk of the nonvolatile matter in the product consists of an alkali salt of fatty acids and the detergent properties of the article are due to the alkali-fatty acid compounds”)こと、そしてその製品が「石けんとしてのみ表示、販売、提示されている」(“is labeled, sold, and represented only as soap”)ことです(21 CFR 701.20)。油脂と苛性ソーダで作るコールドプロセス(CP法)やホットプロセス(HP法)の石けんは、ふつう一つ目の条件を満たします。洗浄成分が石けんではないシンデットバーは、決して満たしません。二つ目の条件を決めるのはラベルです。真の石けんを規制するのはFDAではなく、消費者製品安全委員会(Consumer Product Safety Commission)です。

それ以外の地域では、肌を洗浄することが、製品を化粧品とする要素の一つです。EUの定義は、「もっぱら、または主に洗浄を目的として」(“with a view exclusively or mainly to cleaning”)身体に使うものすべてを含み、カナダの定義は「顔色、肌、髪、歯の洗浄、改善、変化に用いる」(“for use in cleansing, improving or altering the complexion, skin, hair or teeth”)ものすべてを含みます。カナダ保健省は、化粧品の例の中に石けんを挙げています。

米国

真の石けん

真の石けんは公正包装表示法(Fair Packaging and Labeling Act)でいう消費者向け商品で、連邦取引委員会(FTC)の規則16 CFR 500は、三つのことを求めています。

  1. それが何であるか。主要表示面、つまり買い物客が目にする面に表示します。「Soap」と書けば足り、ほかのわかりやすい説明的な名称でもかまいません(500.4)。
  2. 誰が作ったか、または販売しているか、そしてその所在地。事業者名、番地、市、州、郵便番号(ZIPコード)で、ほかの誰かが製造した場合は「Manufactured for」または「Distributed by」を添えます。番地は、名簿やウェブサイトなど広く公開された情報源に載っていれば省略できます(500.5)。
  3. 正味量。オンスとグラムの両方で、主要表示面の下から30%の範囲に独立した項目として表示します(主要表示面が5平方インチ以下の場合を除く)。「when packed」(梱包時)のような限定の言葉は付けません(500.6、500.8、500.9)。

真の石けんには成分リストは必要ありませんが、印刷してはいけないわけではありません。正味量の文字の高さは、パッケージの面が大きくなるほど大きくなります。5平方インチ以下の面では少なくとも1/16インチ、それを超えて25平方インチまでは1/8インチ、というように続きます(500.21)。70 × 50 mmの石けんの面は5.4平方インチなので、正味重量には高さ1/8インチ以上の小文字が必要で、規則はこれを3.1 mmとしています。

化粧品にあたる石けん

化粧品としての効能をうたうと、代わりに21 CFR 701にあるFDAの化粧品表示規則が適用されます。製品識別表示は表面に太字で(701.11)、事業者名と所在地はラベルのどこかに目立つように(701.12)、正味重量はオンスで表面の下から30%の範囲に表示し(701.13)、希望すればグラムを並べて書きます。さらに三つのことが必要になります。

  • 成分リスト。含有量の多い順に、高さ1/16インチ以上の文字で書きます。代わりに、1%を超える成分を多い順に並べ、次に1%以下の成分を順不同で、最後に着色料を順不同で並べることもできます。香料は単に「fragrance」と書いてかまいません(701.3)。
  • 反応の報告を受ける連絡先。2024年12月29日以降、すべての化粧品のラベルには、責任者が有害事象の報告を受け取れる米国内の住所、米国内の電話番号、または電子的な連絡先(ウェブサイトでもよい)を記載しなければなりません(21 U.S.C. 364e(a)。化粧品規制近代化法(Modernization of Cosmetics Regulation Act of 2022、MoCRA)で追加)。
  • FDAが化粧品用に承認した着色料。「化粧品に使うすべての着色料は……FDAの承認を受けなければならない」(“All color additives used in cosmetics … must be approved by FDA”)とされ、FDAが認証を免除している鉱物や植物由来の着色料も含まれます。免除されているのはバッチ認証であって、承認ではありません。

MoCRAは、ラベル以外の義務ももたらします。責任者は、重篤な有害事象を15営業日以内にFDAに報告し、すべての有害事象報告の記録を六年間(小規模事業者は三年間)保管しなければなりません。小規模事業者、つまり過去三年間の米国内での化粧品の年間総売上高の平均が1百万ドル未満(インフレ調整後)の事業者は、施設登録、製品リスト登録、そしてFDAがまだ定めていないGMP(適正製造規範)の規則を免除されます。ただし、目の周りに使う製品など、特定の製品を作る場合は除きます。MoCRAはFDAに香料アレルゲンのラベル表示を義務づけるよう求めてもいますが、このガイドの執筆時点でそうした規則はまだ公表されていません。規制カレンダーで動向を追っています。

正味重量は決して多く書かない

正味重量はパッケージの中身についての約束なので、換算は切り捨てで行い、決して切り上げません。熟成後に128 gの石けんは4.515 ozで、四捨五入すれば4.52ですが、印字すべきは4.51です。「Net wt. 4.51 oz. (128 g)」。FTC自身の例も同じで、453.592 gある一ポンドに「453 g」と印字しています。石けんは熟成してから量ってください。カットした時点で量った石けんは、これからまだ水分が抜けるからです。規則は「適正な流通の過程での水分の減少または増加による」(“caused by loss or gain of moisture during the course of good distribution practice”)妥当なばらつきを認めています(21 CFR 701.13(s)。16 CFR 500.25もほぼ同じ内容です)が、これは熟成の終わっていない石けんにラベルを付けることとは別の話です。

石けんの重さ 米国のラベル EU、GB、カナダのラベル
128 g Net wt. 4.51 oz. (128 g) 128 g
113.4 g Net wt. 4 oz. (113 g) 113 g
100 g Net wt. 3.52 oz. (100 g) 100 g

ラベル作成ツールによる計算。オンスは小数点以下二桁で切り捨て、グラムは有効数字三桁で切り捨てています。一オンスはちょうど28.349523125 gです。

欧州連合(EU)

規則1223/2009の第19条第1項は、容器と包装に「消えず、読みやすく、見やすい文字で」(“indelible, easily legible and visible lettering”)表示する七つの表示事項を挙げています。

表示事項 石けんの場合 第19条第1項
責任者 製品について責任を負うEU域内の者の氏名と住所。輸入品の場合は原産国も (a)
公称内容量 梱包時の重量。5 g未満なら不要 (b)
品質保持期間 品質保持期間が30か月以下の場合は、「Best used before the end of」(〜の末までに使用するのが望ましい)の文言(または砂時計の記号)と年月。30か月を超える場合は、代わりに開いた容器の記号(PAOマーク)と開封後の月数 (c)
使用上の注意 安全性評価者が定めたもの、および附属書が成分について求めるもの (d)
バッチ番号 製造記録までさかのぼれるコード (e)
機能 見た目から明らかな場合は不要。「石けん」はたいてい明らか (f)
成分 「Ingredients」の見出しを付け、一般的なINCI名で (g)

品質保持期間、使用上の注意、開封後使用期間を表示するかどうかは、すべて製品の安全性評価から決まります。これについては安全性評価のガイドで説明しています。

内容量、日付、使用上の注意、機能を何語で書くかは、石けんを販売する各国が定めます(第19条第5項)。成分リストのINCI名は、どの言語でも同じです。年月で書いた日付はその月全体を約束することになるので、ラベル作成ツールは、品質保持期間の内側で終わる最後の月を印字します。2026年9月23日に作った品質保持期間十二か月の石けんは2027年9月23日まで品質が保たれ、ラベルには「best used before the end of 08/2027」(この月の末までに使用するのが望ましい)と書きます。バッチ番号については製造記録のガイドで説明しています。

石けんに特に関係する規定が二つあります。一つは、「石けん、バスボール、その他の小さな製品の場合」(“in the case of soap, bath balls and other small products”)、ラベル、タグ、テープ、カード、説明書を付けるのが実際上不可能なときは、成分リストを「化粧品を陳列して販売する容器のすぐ近くの掲示に」(“on a notice in immediate proximity to the container in which the cosmetic product is exposed for sale”)示してよいというものです(第19条第3項)。もう一つは、あらかじめ包装されていない製品や売り場で包装する製品について、ラベルのそれ以外の部分は各国が独自に定めるというものです(第19条第4項)。したがって、市場の屋台で包装せずに売る石けんは、その屋台がある国の法律に従います。

成分リストの二通りの書き方

規則の文言では、リストは「配合する時点の成分の重量の多い順に」(“in descending order of weight of the ingredients at the time they are added”)並べます。1%未満の成分はその後に順不同で並べてよく、着色料はCI番号で最後に置き、香料は「parfum」と書き、ナノマテリアルには「(nano)」を付けます。

石けんについては、これを二通りに読むことができ、どちらにも根拠があります。配合時のリストは、鍋に入れたもの、つまり油脂、水、水酸化ナトリウムを挙げます。鹸化後のリストは、反応が終わった石けんに含まれるもの、つまり石けん分、反応でできたグリセリン、もとの油脂の名前で書いたスーパーファット分、そして水を挙げます。規則は「混合物に使われるが最終製品には存在しない補助的な技術的材料」(“subsidiary technical materials used in the mixture but not present in the final product”)を成分に数えません。鹸化後のリストが水酸化ナトリウムを載せない根拠はこの読み方で、そこで使う石けんの名称は、EU自身の化粧品成分データベースであるCosIngに収載されています。計算エンジンで求めた一つのレシピを、二通りで示します。

配合時 % 鹸化後(カットした日) %
Olea Europaea Fruit Oil 48.92 Sodium Olivate 47.94
Cocos Nucifera Oil 20.97 Sodium Cocoate 20.76
Aqua 20.18 Aqua 20.18
Sodium Hydroxide 9.94 Glycerin 7.63
Olea Europaea Fruit Oil 2.45
Cocos Nucifera Oil 1.05

オリーブオイル700 gとココナッツオイル300 g、スーパーファット5%で、計算ツールが求める水酸化ナトリウム142.2 gを水288.7 gに溶かした場合。スーパーファット分は重量に比例して各油脂に割り振っていますが、これは仮定です。どの油脂が鹸化されずに残るかは、どの計算ツールにもわかりません。

どちらのリストをラベルに使うかは安全性評価者が判断することで、当サイトはどちらも作成し、それぞれどの規則に従っているかを示します。鹸化後のリストは、石けんの熟成とともに変わりもします。水分が抜けると、ほかのすべての成分の割合が上がるからです。苛性ソーダ計算ツールの成分リストは、熟成中に石けんが失った重さを入力しない限り、作った時点の石けんを示します。その重さは、乾いていく石けんを量ればバッチ記録に記録されます。

自分のレシピのリストを見る。苛性ソーダ計算ツールは、どのレシピについても、EU、グレートブリテン、米国、カナダ、オーストラリア向けに、二通りの形で成分リストを作ります。

計算ツールで開く

香料アレルゲン

香料は「Parfum」として重量順の位置に記載し、そこに含まれる特定の物質は、基準値を超えるとそれぞれの名称もリストに記載します。基準値は、石けんのような洗い流す製品では製品の0.01%、洗い流さない製品では0.001%です。

どの物質が対象になるかは、最近変わったばかりです。もとのリストは24項目でした。規則(EU)2023/1545はさらに57項目に同じ表示条件を課し、合計81項目になりました。附属書IIIに新たに加わった45項目と、条件が追加された既存の12項目です。グループになっている項目もあり、グループは一つと数えます。たとえば、ラベンダー油とラバンジン油はすべて一つの項目で、ラベルでは「Lavandula Oil/Extract」と表示します。これらの名称を表示しない製品も、EU市場で2026年7月31日まで上市でき、2028年7月31日まで販売できます。つまり、2026年8月1日以降に初めてEUで供給する石けんは、基準値を超えるものがあれば81項目すべてについて名称を表示しなければなりませんが、それより前に上市した石けんは、2028年7月31日まで古いラベルのまま売り切ることができます。

計算は見かけより簡単です。香料が重量の2%を占める石けんでは、アレルゲンは香料の半パーセントを超えた時点で、製品の0.01%を超えます。割合は仕入先のアレルゲン申告書から取り、香料・アレルゲンチェックが、石けんが乾くにつれて各アレルゲンの割合が上がる分も含めて計算します。香料そのものの選び方と配合量については、香りづけのガイドで説明しています。

グレートブリテンと北アイルランド

グレートブリテンは、英国がEUを離脱したときに規則1223/2009を独自に引き継いだので、グレートブリテン向けのラベルにも同じ七つの表示事項が必要です。違いは三つあります。

  • 責任者は英国内に拠点を置き、私書箱や郵便転送サービスではない住所を持たなければなりません。ただし2027年末までは、ラベル自体には、引き続きその製品のEUの責任者の氏名と住所を記載してかまいません(グレートブリテン版の第19条第1項(ab))。
  • 英語。内容量、日付、使用上の注意、機能は、ほかの言語が併記されている「かどうかにかかわらず」(“whether or not”)、英語で書かなければなりません(Cosmetic Products Enforcement Regulations 2013の第5規則(3))。
  • アレルゲンは81項目ではなく24項目。グレートブリテンは規則2023/1545を取り入れていないので、その附属書IIIはもとの24項目のままです。EUで販売するラベンダーの石けんは、基準値を超えればLavandula Oil/ExtractとLinalyl Acetateを表示しますが、グレートブリテンではそれらは「Parfum」の中に含まれたままで、LinaloolやLimoneneなど、もとの24項目だけを表示します。

包装しない石けんについては、グレートブリテンの規則は具体的で役に立ちます。化粧品が「あらかじめ包装されていない場合、または購入者の求めに応じて販売時点で包装される場合」(“are not pre-packaged, or are packaged at the point of sale at the purchaser’s request”)、第19条第1項が求める情報は「製品を陳列する容器か、その容器のすぐ近くの掲示に表示しなければならない」(“must appear on the container in which the product is exposed for supply or on a notice in immediate proximity to that container”)とされています(第5規則(1))。市場で包装なしの石けんを並べた箱なら、ラベルの内容をすべて、横に置いたカードに書くことができます。

北アイルランドは、81項目のアレルゲンを含めてEUの規則に従い、その責任者は北アイルランドかEU域内に拠点を置かなければなりません。

カナダ

カナダでは石けんは化粧品で、そのラベルには二つの規則が関わります。

消費者包装・表示規則(Consumer Packaging and Labelling Regulations)は、製品識別表示と正味量を、英語とフランス語で主要表示面に表示するよう定めています。正味量はグラムで書き、数字は太字で、表示面の大きさに応じて決まる高さにします。事業者名と主たる事業所の所在地は、底面以外ならどこに書いてもよく、どちらの言語でもかまいません。外国で作られ、カナダの販売業者の名前で売られる製品では、ラベルに製造地が書かれていない限り、その名前の前に「imported by」または「importé par」と書きます。

化粧品規則(Cosmetic Regulations)は、さらに次のものを求めます。INCI名による成分リストで、重量の多い順に並べ、1%以下の成分は順不同、香料は「parfum」とします。製品についての問い合わせ先を内側のラベルに記載します。電話番号、メールアドレス、ウェブサイト、郵便の住所のどれでもかまいません。そして製品に危険がある場合は、安全な使い方の説明を両方の言語で記載します。58の成分について、カナダはEUのラテン語名を認めており、たとえば「Aqua」や、はちみつの「Mel」がそうです。ラベル作成ツールはこれらの名前を使います。

カナダの香料アレルゲンは、独自の日程でEUのリストに従います。2026年4月12日以降、すべての化粧品は、基準値を超えるもとの24項目を表示しなければなりません。2026年8月1日からは新しい化粧品がリストの残りも表示しなければならず、2028年8月1日からは既存の化粧品も同様です。ラベルとは別に、作り手は化粧品を初めて販売してから10日以内に、その一つ一つをカナダ保健省に届け出なければなりません。これはクラフトフェアで売る手作り石けんも例外ではありません。

石けんを医薬品にしてしまう効能表示

ここで取り上げるどの市場でも、病気の治療や予防に使うものとして示された製品は、何で作られていても医薬品です。米国の法律は医薬品を「病気の診断、治癒、緩和、治療、予防に使うことを意図した」(“intended for use in the diagnosis, cure, mitigation, treatment, or prevention of disease”)物品と定義し、EUの法律は医薬品を「人の病気を治療または予防する特性を持つものとして示された」(“presented as having properties for treating or preventing disease in human beings”)物質と、カナダの法律は「病気、障害、異常な身体状態の診断、治療、緩和、予防に使うものとして示された」(“represented for use in the diagnosis, treatment, mitigation or prevention of a disease, disorder or abnormal physical state”)ものと定義しています。カナダでは、治療効果をうたった天然成分は自然健康製品(natural health product)になります。

FDAは石けんの線引きをはっきり示しています。「肌の保湿、使う人の香りをよくすること、体の消臭などを目的とした」(“intended for purposes such as moisturizing the skin, making the user smell nice, or deodorizing the user’s body”)洗浄料は化粧品で、「殺菌などによる病気の治療や予防、またはにきびや湿疹などの皮膚の症状の治療を目的とした」(“intended to treat or prevent disease, such as by killing germs, or treating skin conditions, such as acne or eczema”)ものは医薬品です。意図された用途は、ラベル以外のところからも読み取られます。FDAは「製品のラベル、広告、インターネット、その他の販促物に書かれた効能」(“claims stated on the product labeling, in advertising, on the Internet, or in other promotional materials”)を見ます。商品ページ、市場の看板、自分の石けんで誰かの湿疹がどうなったかを書いた投稿も、すべて含まれます。

文言 米国で石けんが何にあたるか
「オリーブオイル石けん」「手作り石けん」「無香料」 21 CFR 701.20を満たせば石けん
「保湿」「消臭」「ラベンダーの香りが残る」 化粧品
「抗菌」「殺菌」「にきびに」「湿疹をやわらげる」「治す」 医薬品

EU、グレートブリテン、カナダでは、最初の二行はどちらも化粧品です。にきびや湿疹などの病気を治すという表示は、四つの市場すべてで医薬品にあたります。殺菌をうたう表示をほかの市場がどう扱うかは、そうした表示をする前に、安全性評価者か規制当局に確認してください。

ラベル作成ツールの効能表示チェックは、米国向けラベルの製品名、製品識別表示、製品名の下の一文を読み、FDAの例が示す言葉に印を付けます。「moisturising」や「exfoliating」から、「antibacterial」「acne」「heals」までです。照合するのは言葉だけで、意図までは判断できないので、読み直すべき文言を指し示すにとどまります。チェックを通ったラベルでも、別の言い方で効能をうたっていることはあり得ます。

ラベル作成ツールの使い方

ラベル作成ツールは、市場と製品の詳細を受け取り、EU、グレートブリテン、米国の真の石けんまたは化粧品、カナダ、オーストラリア向けに、ラベルを実寸でレイアウトします。

  • 正味重量は各市場の単位で、切り捨てで換算し、その市場の規則がパッケージに対して定める最小の高さで表示します。
  • 日付は安全性評価で示された品質保持期間から計算し、それより一か月でも先の日付を約束することはありません。
  • チェックリストで、市場が求める表示事項それぞれについて、根拠となる規定と、ラベルにあるか、不足しているか、ご自身と安全性評価者にしか判断できない事項かを示します。
  • 成分リストは、その市場の用語で書きます。AquaかWaterか、ParfumかFragranceか、カナダではEUのラテン語名、という具合です。
  • すべての成分を、EUとグレートブリテンの制限物質・禁止物質の附属書、カナダ保健省の化粧品成分ホットリスト(Cosmetic Ingredient Hotlist)、カリフォルニア州法と照合し、それぞれのリストが何を制限しているかを、そのリスト自身の文言で示します。

ツールが確認するのは、表示事項がそろっているかどうかです。書かれた内容が正しいかどうかは、責任者の住所から品質保持期間、使用上の注意まで、ご自身と安全性評価者が判断することです。

ラベルの下書きを作る。市場を選び、熟成した石けんの重さを入力すると、ラベル作成ツールが正味重量、日付、チェックリストを設定します。

ラベル作成ツールを開く

出典

これらの出典に関する注記は英語のページにあります。各文書と照合したときの文言のまま掲載しています。

  1. Regulation (EC) No 1223/2009 on cosmetic products, consolidated text (Articles 2, 4 and 19) . European Union, EUR-Lex , 2024.
  2. Commission Regulation (EU) 2023/1545 on the labelling of fragrance allergens in cosmetic products . European Union, EUR-Lex , 2023.
  3. Regulation (EC) No 1223/2009 as it applies in Great Britain: Articles 4 and 19, Annex III . legislation.gov.uk .
  4. The Cosmetic Products Enforcement Regulations 2013, regulation 5 . legislation.gov.uk , 2013.
  5. 21 CFR 701.20, Detergent substances, other than soap, intended for use in cleansing the body; 21 CFR 701.3 and 701.10 to 701.13 . US Food and Drug Administration, Electronic Code of Federal Regulations .
  6. 16 CFR Part 500, Regulations under section 4 of the Fair Packaging and Labeling Act . Federal Trade Commission, Electronic Code of Federal Regulations .
  7. Frequently Asked Questions on Soap . US Food and Drug Administration , 2024.
  8. Is It a Cosmetic, a Drug, or Both? (Or Is It Soap?) . US Food and Drug Administration , 2024.
  9. 21 U.S.C. 321 (definitions), 364a (adverse events), 364e (labeling) and 364h (small businesses) . United States Code, via GovInfo .
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  11. Industry guide for the labelling of cosmetics . Health Canada .
  12. Cosmetic Regulations (C.R.C., c. 869) and Consumer Packaging and Labelling Regulations (C.R.C., c. 417) . Justice Laws Website, Government of Canada .
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