カスティール石けん
十五世紀からこの名前が意味してきたとおり、オリーブオイルだけで作る石けんです。トレースはゆっくりで、最初はやわらかく、ラックで半年熟成させる必要がありますが、待った分だけ硬くてとてもマイルドな、控えめでクリーミーな泡の石けんになります。カスティール石けんによくあるように無香料です。
- 難易度
- 初級
- 製法
- コールドプロセス(CP法)
- バッチ
- 油脂1000 g 約1390 gの石けん生地
- 作業時間
- 1時間
- 熟成
- 26週間
- ジェル化
- させる 型を保温する
用意するもの
油脂1000 g分(容量1.5リットルのローフ型がいっぱいになる量)。液体も含め、すべて重さで量ります。
| オリーブオイル(バージン・精製・ピュア) · 100.0 % | 1000 g | 35.27 oz |
| 水酸化ナトリウム(NaOH) · 苛性ソーダ、純度100% | 128.7 g | 4.54 oz |
| 精製水 · 濃度33 %の苛性ソーダ水溶液にする分 | 261.2 g | 9.22 oz |
- スーパーファット
- 5 %
- 温度
- オリーブオイルは約35 °C(95 °F)に温め、苛性ソーダ水溶液は35〜45 °C(95〜113 °F)まで冷ます
作り方
-
準備
飛沫防止の保護ゴーグル、ニトリル手袋、長袖を着用し、窓を開けるか換気扇を回して、子どもとペットを部屋に入れないでください。容量1.5リットルのローフ型にシートを敷き、三日間動かさずに置いておける水平な場所に置きます。 -
すべてを量る
石けん作り用の鍋にオリーブオイル1000 g、耐熱ジャグに精製水261.2 g、ふた付きの乾いた容器に苛性ソーダ128.7 gを量ります。 -
苛性ソーダ水溶液を作る
開けた窓のそばか換気扇の下で、苛性ソーダを水にゆっくり注ぎ、透明になるまでかき混ぜます。水を苛性ソーダに注ぐことは絶対にしないでください。蒸気に顔を近づけないでください。ラベルを貼り、手の届かない場所で35〜45 °C(95〜113 °F)まで冷まします。 -
オイルを温める
オリーブオイルを約35 °C(95 °F)までゆっくり温めます。オリーブオイルだけの生地はトレースが遅く、油と苛性ソーダ水溶液が温かいほうが、冷たいときより早くトレースが出ます。 -
合わせる
苛性ソーダ水溶液をスティックブレンダーの軸に伝わせて油に注ぎ、ブレンダーを鍋の底に軽く打ちつけて中の空気を抜きます。回している間は刃を表面より下に保ちます。 -
根気よくライトトレースまで混ぜる
数秒ずつ回しては合間にかき混ぜ、必要なら十分間以上続けます。生地はとろみがつくずっと前になめらかで不透明になりますが、その段階を過ぎても続け、垂らすと沈む前に表面にうっすら跡が残るまで混ぜます。 -
流し込んで覆う
型に流し込み、作業台に軽く打ちつけて気泡を浮かせ、表面をならします。最初の一日はふたか厚紙とたたんだタオルで覆い、ローフを温かく保って早く固まるようにします。 -
48時間以上置く
カスティール石けんは、ほとんどの石けんより型出しが遅くなります。少なくとも48時間待ち、手袋をした指で押してまだへこむようなら、さらに置きます。シリコン型から外れない場合は、先に数時間冷凍庫に入れてもかまいません。 -
型から出して切る
手袋をつけて型から出し、厚さ約2.5 cm(1 in)、全部で約十二個に切ります。切り口はやわらかく少しぬるっとしていることがありますが、若いカスティール石けんでは普通のことです。 -
手袋をしたまま片付ける
鍋と道具についた生の生地をペーパータオルでふき取ってごみ箱に捨て、すべてを熱い石けん水で洗います。 -
六か月熟成させる
涼しく乾燥した暗い場所で、周りに空気が通るようにラックに石けんを立てて並べ、一週間ほどごとに向きを変えます。八週間ほどで使い始められますが、カスティール石けんは六か月たってから本領を発揮し、一年は良くなり続けます。 -
一個量って熟成を確かめる
切った日に一個の重さを量り、その後は毎月量ります。重さが減り続けている間はまだ熟成中で、重さが変わらなくなれば完成です。
コツ
- 計算ツールではこの石けんは硬さ17、洗浄力0、泡立ち0となり、どの特性表でもオリーブオイルだけの石けんはやわらかすぎるとされます。これらの数値は飽和脂肪酸しか数えず、熟成を反映できません。六か月熟成させたカスティール石けんは手に持つと硬く、とてもマイルドで、控えめでクリーミーな泡が立ちます。
- 早く型から出したい場合は、油脂454 g(1 lb)あたり60%乳酸ナトリウム小さじ1(このバッチでは14.5 g)を冷ました苛性ソーダ水溶液に混ぜ、乳酸ナトリウム自体の水分が計算に入るよう、計算ツールにも追加してください。それより多いと、もろい石けんになります。塩を加えて刻印を押し、オレンジとブラックペッパーで香りをつけたカスティールのキューブは、当サイトの「カスティールの塩水石けん」をご覧ください。
- オリーブオイルはどのグレードでも使えます。エクストラバージンでは緑がかった石けんに、精製オイルではより淡い石けんになります。オリーブポマスオイルはトレースが早いですが、必要な苛性ソーダがわずかに少ないので、手元にあるのがそれなら計算ツールで選んでください。
- 使っている石けんは、水切りできる石けん皿に置いてください。カスティール石けんは水に浸かったままだとやわらかくぬるぬるになり、乾けばまた固くなります。
油脂
| 油脂 | 割合 |
|---|---|
| オリーブオイル(バージン・精製・ピュア) | 100.0 % |
製法
| 製法 | コールドプロセス(CP法) |
| アルカリ | NaOH |
| スーパーファット | 5 % |
| 水 | 苛性ソーダ濃度33% |
| ヨウ素価 | 85 |
| INS値 | 106 |
この石けんを作る理由
オリーブオイルだけで作ると、洗浄力は当サイトの指標で最も低い0、コンディショニングは82となり、大きな泡ではなく控えめでクリーミーな泡が立ちます。手をよく洗う人、ココナッツオイルの多い石けんで乾燥を感じる人、ラベルに油がひとつだけ書かれた石けんがほしい人に向きます。カスティールという名前は、十五世紀に英語がスペインから取り入れて以来、上質でマイルドなオリーブオイル石けんを指してきました。そのやさしいという評判は、臨床試験ではなくこの長い使用の歴史に基づくものです。無香料で作れば、乾燥肌や敏感肌には無香料の洗浄料を選ぶようにという皮膚科医の助言にも合います。正直に言えば限界が二つあります。すべての石けんと同じくアルカリ性でpHは9〜10程度であること、そして英国のNHSが湿疹のある人に、石けんではなく保湿剤(エモリエント)で洗うよう勧めていることです。また待つことも必要で、何週間もやわらかく、半年たってから本領を発揮します。
出典:
- Castile soap · Merriam-Webster Dictionary
- Dermatologists' top tips for relieving dry skin · American Academy of Dermatology
- Evaluation of pH of Bathing Soaps and Shampoos for Skin and Hair Care · Tarun J. and others, Indian Journal of Dermatology 59(5):442-444, 2014
- Atopic eczema: treatment · NHS
この種類の石けんについて、伝統、作り手の経験、研究がそれぞれ何を伝えているかを、どれにあたるかを明記して紹介しています。医学的な助言ではありません。また、皮膚の病気を治す石けんはありません。皮膚の病気がある場合は、医師または薬剤師に相談してください。
数値から分かること
- パルミチン酸 13.8 %
- ステアリン酸 2.8 %
- オレイン酸 69.0 %
- リノール酸 12.3 %
- その他 2.6 %
飽和:不飽和 17 : 83
上の油脂の脂肪酸組成から計算しています。範囲は石けん作りの世界で定着した目安であり、化学ではありません。範囲から外れた石けんが間違っているわけではありません。
アレンジしてみる
5種類のバリエーション同じ石けんの一点だけを変えたものです。どれも計算ツールで開き、さらに変更できます。
ガイドから
すべてのガイド
カスティール石けん:オリーブオイルだけの石けんと、熟成を待つ価値
カスティール石けんとは何か。オリーブオイルだけの石けんがトレースが遅く、最初は柔らかくぬるぬるする理由、熟成期間、計算ツールの数値付きレシピ。
手作り石けんの熟成と保管:熟成期間と終わりの見分け方
コールドプロセス(CP法)の石けんの熟成で起こること、起こらないこと。熟成期間、熟成のさせ方、終わったことの見分け方、保管のしかた。
石けんのトレースとは:石けん生地が型入れできる状態の見分け方
トレースとは何か、乳化、ライト・ミディアム・ヘビートレースの見分け方、偽トレースの見抜き方、石けん生地のとろみを速めるもの・遅らせるもの。
このレシピが登場するガイド
この配合の根拠
以下の出典付きの注記と、引用している文書のタイトルは原文の言語のまま掲載しています。翻訳した引用では文書を探せず、翻訳した技術的な要約は、もはや文書と照合した要約ではなくなるためです。
Named for the olive-oil soap of Castile in Spain, "castell sope" in English by the fifteenth century; olive oil alone is what defines it. Written at a 33 % lye solution rather than the older 38 % of the oils, which is about 25 %: Dunn (The Water Discount, 2008) found pure olive soap at a 25 % solution separated in the mould even with a trace accelerant, where a 33 % batch held. The method is ours.