石けん作りでの比較
石けん作りでの牛脂と羊脂の比較
硬いのは羊脂のほうです。ステアリン酸は牛脂の22.5%に対して羊脂では33%で、単独で使った場合の硬さは52に対して58です。ヨウ素価も低く、47に対して39です。計算ツールは両方に同じ鹸化価を使っているので、置き換えても苛性ソーダの量もスーパーファットも変わりません。
公表値
| 牛脂 | 羊脂 | |
|---|---|---|
| 鹸化価, mg KOH/g | 190–202 | 190–202 |
| 計算ツールで使う値, mg KOH/g | 196.0 (中間値) | 196.0 (中間値) |
| 鹸化価(NaOH換算), g/g | 0.1397 | 0.1397 |
| ヨウ素価, g I₂/100 g | 40–53 | 33.8–43.9 (代表値 38.6) |
| INS値(鹸化価 − ヨウ素価) | 150 | 157 |
| 融点, °C | — | 43.1–51.1 |
| 不けん化物, % | ≤ 1.2 | — |
| 石けんのラベルでの表示名 | Sodium Tallowate | — |
それぞれ単独で使った場合
| 牛脂 | 羊脂 | 一般的な範囲 | |
|---|---|---|---|
| 硬さ | 52 | 58 | 29–54 |
| 洗浄力 | 4 | 3 | 12–22 |
| コンディショニング | 43 | 41 | 44–69 |
| 泡立ち | 4 | 3 | 14–46 |
| クリーミーな泡 | 48 | 55 | 16–48 |
1種類のオイルの硬さ、洗浄力などの値は、計算ツールがレシピについて表示するのと同じ計算を、そのオイル1種類に当てはめたものです。そのオイルがブレンドにもたらすものを説明しますが、そのオイルだけで作った石けんの使い心地を予測するものではありません。
一方をもう一方に置き換えた場合
同じ重さなら、牛脂と羊脂に必要な苛性ソーダの量は同じです。 油脂1 kgをスーパーファット5%で作る場合、水酸化ナトリウムは牛脂で132.7 g、羊脂で132.7 gです。
下の石けん(この油脂が油脂全体の35%を占める)で、一方に合わせて苛性ソーダを量り、計算し直さずにもう一方を入れると、スーパーファットは次のように変わります:
| 苛性ソーダを量った油脂 | 使った油脂 | スーパーファット |
|---|---|---|
| 牛脂 | 羊脂 | 5.0 %ほとんど変わらない |
| 羊脂 | 牛脂 | 5.0 %ほとんど変わらない |
スーパーファットは、苛性ソーダが鹸化せずに残す油脂の割合で、ここでは5%で設定しています。0を下回ると、油脂が反応できる量より苛性ソーダが多くなります。実際に手元にある油脂を苛性ソーダ計算ツールに入れれば、その油脂に合わせた苛性ソーダの量を計算します。
どちらかで作った同じ石けん
この石けん:どちらか一方を35%、スーパーファット5%、油脂1,000 g。 残り:オリーブオイル35%、ココナッツオイル25%、ひまし油5%。
| 牛脂を使用 | 羊脂を使用 | 一般的な範囲 | |
|---|---|---|---|
| 水酸化ナトリウム(g) | 141.0 | 141.0 | |
| 硬さ | 44 | 46 | 29–54 |
| 洗浄力 | 18 | 18 | 12–22 |
| コンディショニング | 51 | 50 | 44–69 |
| 泡立ち | 23 | 22 | 14–46 |
| クリーミーな泡 | 30 | 33 | 16–48 |
| ヨウ素価 | 52 | 49 | 41–70 |
| INS値 | 156 | 159 | 136–165 |
| リノール酸とリノレン酸(%) | 7.0 | 6.3 |
脂肪酸組成
| 脂肪酸 | 牛脂 | 羊脂 | |
|---|---|---|---|
| ミリスチン酸 | C14:0 | 4.0 (2–6) | 2.5 (2.2–2.8) |
| パルミチン酸 | C16:0 | 25.0 (20–30) | 22.5 (20.3–24.6) |
| パルミトレイン酸 | C16:1 | 3.0 (1–5) | 1.7 (0.9–2.5) |
| ステアリン酸 | C18:0 | 22.5 (15–30) | 33.0 (24.3–41.7) |
| オレイン酸 | C18:1 | 37.5 (30–45) | 38.1 (31.4–44.8) |
| リノール酸 | C18:2 | 3.5 (1–6) | 2.0 (1.6–2.4) |
| α-リノレン酸 | C18:3 n-3 | 1.5 (≤ 1.5) | 1.1 (1–1.2) |
| アラキジン酸 | C20:0 | 0.5 (≤ 0.5) | 0.0 |
| ガドレイン酸 | C20:1 | 0.5 (≤ 0.5) | 0.0 |
計算ツールが各油脂に使っている値(脂肪酸全体に対する%)。括弧内は公表範囲です。
牛脂を使ったレシピ
- ウンナ式スーパーファット牛脂石けん 油脂の89%
- 自家製牛脂の石けん 油脂の75%
- 牛脂とオリーブのクリーミー石けん 油脂の50%
- 牛脂とココナッツの洗濯石けん 油脂の50%
- 透明グリセリン石けん 油脂の50%
- 長持ちする石けん 油脂の45%
ガイド
その他の比較
数値の出典
各数値の根拠となる引用と各出典の注記は、英語のページに出典の原文のまま掲載しています。翻訳した引用は元の文書と照合できないためです。
牛脂(食用)
Codex Alimentarius Commission (FAO/WHO) — CODEX STAN 211-1999 Standard for Named Animal Fats (adopted 1999; amended 2009, 2013, 2015) - 2015 print · 文書の日付:2015 · 2026-09-20閲覧
Ministry of Health, Labour and Welfare, Japan (Japanese Pharmacopoeia, 18th Edition, English version) — JP XVIII, Crude Drugs and Related Drugs (official monographs) · 文書の日付:2021-06-07 · 2026-09-20閲覧
羊脂
CSIC - Grasas y Aceites (open access) — Physical properties of mutton tallow (Grasas y Aceites 2003, 54(2), 113-115; DOI 10.3989/gya.2003.v54.i2.252) · 2026-09-20閲覧
Codex Alimentarius Commission (FAO/WHO) — CODEX STAN 211-1999 Standard for Named Animal Fats (adopted 1999; amended 2009, 2013, 2015) - 2015 print, clause 2.4 'Edible tallow' and Appendix 'Chemical and physical characteristics' · 文書の日付:2015 · 2026-09-26閲覧
Scott, Greenwood & Son, London (1908); Project Gutenberg eBook #21724 — The Handbook of Soap Manufacture (W. H. Simmons and H. A. Appleton, 1908), Chapter III 'Raw Materials Used in Soap-making', Tallows: table of typical samples · 文書の日付:1908 · 2026-09-26閲覧