soapformulator
JA
石けん作りでの比較

石けん作りでの牛脂とシアバターの比較

動物性油脂を使わない石けんでは、シアバターが牛脂の代わりになります。ただし少し柔らかく(単独で使った場合の硬さは52に対して45)、牛脂の硬さがパルミチン酸とステアリン酸によるのに対し、シアバターの硬さはステアリン酸だけによるものです。リノール酸が多く、不けん化物を2.4〜11.6%含み、これは石けんの中にそのまま残ります。シアバターに必要な苛性ソーダは6.6%少ないので、牛脂に合わせて苛性ソーダを量ってシアバターを使うと、スーパーファットは3.2%に下がります。

牛脂(食用) シアバター 他の油脂とも比較する

牛脂 シアバター

公表値

牛脂シアバター
鹸化価, mg KOH/g190–202179.3–190 (代表値 183)
計算ツールで使う値, mg KOH/g196.0 (中間値)183.0 (代表値)
鹸化価(NaOH換算), g/g0.13970.1305
ヨウ素価, g I₂/100 g40–5330–75
INS値(鹸化価 − ヨウ素価)150131
融点, °C—33–40.5
不けん化物, %≤ 1.22.4–11.6 (代表値 6.2)
石けんのラベルでの表示名Sodium TallowateSodium Shea Butterate

それぞれ単独で使った場合

牛脂シアバター一般的な範囲
硬さ524529–54
洗浄力4012–22
コンディショニング435444–69
泡立ち4014–46
クリーミーな泡484516–48

1種類のオイルの硬さ、洗浄力などの値は、計算ツールがレシピについて表示するのと同じ計算を、そのオイル1種類に当てはめたものです。そのオイルがブレンドにもたらすものを説明しますが、そのオイルだけで作った石けんの使い心地を予測するものではありません。

一方をもう一方に置き換えた場合

同じ重さなら、シアバターに必要な苛性ソーダは牛脂より6.6%少なくなります。 油脂1 kgをスーパーファット5%で作る場合、水酸化ナトリウムは牛脂で132.7 g、シアバターで123.9 gです。

下の石けん(この油脂が油脂全体の30%を占める)で、一方に合わせて苛性ソーダを量り、計算し直さずにもう一方を入れると、スーパーファットは次のように変わります:

苛性ソーダを量った油脂使った油脂スーパーファット
牛脂シアバター3.2 %計算し直す
シアバター牛脂6.8 %計算し直す

スーパーファットは、苛性ソーダが鹸化せずに残す油脂の割合で、ここでは5%で設定しています。0を下回ると、油脂が反応できる量より苛性ソーダが多くなります。実際に手元にある油脂を苛性ソーダ計算ツールに入れれば、その油脂に合わせた苛性ソーダの量を計算します。

どちらかで作った同じ石けん

この石けん:どちらか一方を30%、スーパーファット5%、油脂1,000 g。 残り:オリーブオイル40%、ココナッツオイル25%、ひまし油5%。

牛脂を使用シアバターを使用一般的な範囲
水酸化ナトリウム(g)140.8138.1
硬さ424029–54
洗浄力181712–22
コンディショニング535644–69
泡立ち232114–46
クリーミーな泡282816–48
ヨウ素価545641–70
INS値154148136–165
リノール酸とリノレン酸(%)7.47.7

牛脂を使った石けんを開く シアバターを使った石けんを開く

脂肪酸組成

脂肪酸牛脂シアバター
ミリスチン酸 C14:0 4.0 (2–6) 0.0
パルミチン酸 C16:0 25.0 (20–30) 3.5 (1.9–5)
パルミトレイン酸 C16:1 3.0 (1–5) 0.0
ステアリン酸 C18:0 22.5 (15–30) 41.7 (27.7–55.7)
オレイン酸 C18:1 37.5 (30–45) 47.4 (34–60.7)
リノール酸 C18:2 3.5 (1–6) 6.2 (4.4–7.9)
α-リノレン酸 C18:3 n-3 1.5 (≤ 1.5) 0.0
アラキジン酸 C20:0 0.5 (≤ 0.5) 0.9 (0–1.8)
ガドレイン酸 C20:1 0.5 (≤ 0.5) 0.0

計算ツールが各油脂に使っている値(脂肪酸全体に対する%)。括弧内は公表範囲です。

ガイド

その他の比較

数値の出典

各数値の根拠となる引用と各出典の注記は、英語のページに出典の原文のまま掲載しています。翻訳した引用は元の文書と照合できないためです。

牛脂(食用)

Codex Alimentarius Commission (FAO/WHO) — CODEX STAN 211-1999 Standard for Named Animal Fats (adopted 1999; amended 2009, 2013, 2015) - 2015 print · 文書の日付:2015 · 2026-09-20閲覧
Ministry of Health, Labour and Welfare, Japan (Japanese Pharmacopoeia, 18th Edition, English version) — JP XVIII, Crude Drugs and Related Drugs (official monographs) · 文書の日付:2021-06-07 · 2026-09-20閲覧

シアバター

Food Safety and Standards Authority of India (FSSAI), Ministry of Health and Family Welfare, Government of India — Food Safety and Standards (Food Products Standards and Food Additives) Regulations, 2011 - Chapter 2.2 'Fats, Oils and Fat Emulsions', Version 5 (01.08.2025), item 12 'Shea butter', unrefined column · 文書の日付:2025-08-01 · 2026-09-21閲覧
Codex Alimentarius Commission (FAO/WHO) — CXS 325R-2017 Regional Standard for Unrefined Shea Butter (Africa), adopted 2017, amended 2020 and 2022, Tables 2 and 3 · 文書の日付:2022 · 2026-09-25閲覧
PlantFAdb, Michigan State University (fatplants.net), based on the SOFA database of the Max Rubner-Institut — PlantFAdb dataset #14216 for Butyrospermum parkii (plant 10046), from "Fatty-acid composition and characteristics of Pentadesma butyracea fat extracted from Ghana seeds" (1977) · 文書の日付:1977 · 2026-09-25閲覧